ノックアウトオプションでスキャルピング|コストと注意点

ノックアウトオプションでスキャルピング|コストと注意点

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海外FXでは短い時間で何度もエントリーと決済を繰り返す取引をしていたけど、ノックアウトオプションでも同じようにできるのかな……規約違反にならないか気になる。

そこは気になりますよね。各社の規約では、短時間の反復発注や自動化した発注について、会社ごとに違う形で条件が定められています。ひとつずつ整理していきます。

この記事では、ノックアウトオプションで短時間の反復発注に関わる会社ごとの公式規約と、繰り返し取引したときのコストの考え方を、公式の契約書面をもとに整理しました。海外FXで短期売買をしていた方が、国内のノックアウトオプションに移る前の確認材料として読んでみてください。

この記事でわかること
  • 短時間の反復発注・自動売買に関する会社ごとの公式規約の違い
  • 短期売買を繰り返したときにコストがどう積み上がるかの考え方
  • 新規注文の方式・ノックアウト価格の変更可否で会社によって違う点
目次

ノックアウトオプションでスキャルピングはできる?結論を先に整理

結論からいうと、短時間の売買を繰り返す場合に関係するのは、各社の規約にある「反復発注」や「自動売買」に関する定めです。内容は会社ごとに異なるため、次の見出しから会社ごとに見ていきます。

一方で、短時間の反復発注や自動化された発注そのものを制限・禁止する条項は、会社によって異なる形で公式に定められています。ノックアウトオプションは通常のFXとは異なるオプション取引の仕組みを持つ商品なので、発注のルールも会社の規約に沿って確認しておく必要があります。次の見出しから、会社ごとの記載を具体的に見ていきます。

短時間の反復発注に関する会社ごとの制限|公式規約の記載

機能的に近い行為(自動化した発注・高速大量の発注・数秒間隔の反復発注)を対象にした条項は、IG証券・FXTF・Plus500証券の3社で公式に確認できました。呼び方は各社で異なるので、混同せずに見ていきます。

IG証券|無承諾の自動化ソフト・高速大量発注の制限

IG証券の証拠金取引約款は、「電磁的取引サービスと共に高速自動大量データ入力システムの使用は、甲の自由裁量で、甲の書面での承諾を事前に得ることによってのみ許可されるものとする」と定めています(第9条(6))。また「ビッド価格又はオファー価格を設定、提供又は配信する方法を不正操作し、又は不正に利用することを目的とした電子機器、ソフトウェア、アルゴリズム、取引戦略又は裁定取引」の使用も禁じています(第20条(1)(j))。

ポイントは「一律禁止」ではなく「無承諾での使用が禁止」という条件付きの制限になっている点です。事前に書面で承諾を得れば使用できる可能性を、制度上は残しています。

FXTF|数秒間隔の反復発注・大量発注の分割繰り返し

FXTFのインターネット取引規則第14条は、サービス利用を制限・停止する判断材料として、「数秒間隔で注文を繰り返し発注する行為を行った場合」「大量の発注を数回に分けて繰り返す行為を行ったと当社が判断した場合」を明記しています。この規則はKO取引にも適用されます。

これは「スキャルピング全面禁止」という手法そのものへの言及ではなく、行為ベースの利用制限事由として列挙されているものです。

Plus500証券|自動売買取引システムの使用禁止

Plus500証券の取引説明書第18.12項は、「本取引プラットフォームで自動売買取引システムを使用することは、明示的に禁止されています。すべての取引は、お客様によって手動で行う必要があります」と定めています。違反した場合は、口座の閉鎖・預託証拠金の凍結・得られた利益の没収まで公式に規定されており、4社の中でもっとも明確かつ罰則規定まで踏み込んだ内容です。

禁止されているのは「自動売買取引システムの使用」であって、人力で短時間に何度も発注すること自体を名指しで禁止する条項ではありません。この区別を混同しないよう注意してください。

FOREX.com|口座比較ページの案内

FOREX.comは公式サイトの口座比較ページで「自動売買:不可」と案内しています。短時間の反復発注に関するルールは、口座開設前に取引説明書や規約で確かめておきましょう。

「自動売買取引システムの使用禁止」と「人力での短時間反復売買」は別物です。Plus500証券・FOREX.comが禁止しているのは自動化されたシステムの使用です。手動での高頻度な発注をどう扱うかは、口座開設前に各社の公式サイト・規約で確認しておいてください。一方でFXTFは、行為ベースで反復発注そのものを利用制限の対象にしています。発注方法によって触れる条項が変わるため、自分がとりたい発注スタイルがどの条項に該当しうるか、事前に確認しておくと安心です。

4社の条件を横並びで比べておきたい場合は、ノックアウトオプションの比較記事もあわせて確認してみてください。

短期売買を繰り返すとコストはどう積み上がる?会社ごとの仕組み

IG証券・FXTF・Plus500証券は、ノックアウトオプションの価格を「オプションの本質的価値(原資産価格とノックアウト価格の差)+ノックアウトプレミアム」という組み立てで説明しています。用語は「ノックアウトプレミアム」「ノックアウトプレミアムレート」など会社によって表記が異なります。FOREX.comは、コストを「オプション料とスプレッド」として案内しています。

スクロールできます
会社基本の取引手数料備考
IG証券無料(一部を除く)株式CFD・上場投資商品CFDを除く店頭デリバティブ取引の手数料を無料と案内。KOはノックアウトプレミアムが徴収される場合があると案内
FXTF無料取引価格に本質的価値+ノックアウトプレミアムを織り込む方式
FOREX.comスプレッドに含む公式サイトで「取引手数料はすべてスプレッドに含む」と案内
Plus500証券無料(ノンスリップ注文を除く)ノンスリップ注文のみ別途「ノンスリップ手数料」が発生

コストの形は会社によって違います。IG証券は、ノックアウトオプションでノックアウトプレミアムが徴収される場合があると案内しています。自分が取引したい銘柄のコストは、口座開設前に各社の銘柄詳細情報で確認してください。

そして、この価格構造は新規・決済のたびに発生します。短時間で何度もエントリーと決済を繰り返す取引スタイルでは、1回あたりのオプション料が小さく見えても、往復の回数を重ねるほどオプション料の合計は積み上がっていきます。この点は、値動きの読み方以前に、コスト構造として押さえておく必要がある事実です。

具体的なスプレッド幅・オプション料の実額は、原資産価格やボラティリティによって変動します。実際の金額は、各社の取引プラットフォーム上の発注画面で確認してください。

\ 各社の公式サイトでコスト条件をチェックできる /

4社のコストの内訳を並べて見たい場合の記事があります。ノックアウトオプションの手数料|4社のコストの内訳と確認ポイント

新規注文の方式とノックアウト価格の変更可否|会社による違い

短期売買では、注文の出し方やノックアウト価格を細かく調整したい場面が出てきます。ここも会社によって、注文方式やノックアウト価格の扱いが異なります。

FXTF・Plus500証券の2社は、新規注文が成行のみで、指値・逆指値による新規発注はできないと公式に明記しています。FXTFは新規がブル(上昇)・ベア(下落)の買い注文のみで、Plus500証券も「新規指値/逆指値注文によってノックアウトオプションを購入することはできません」としています。また、この2社はノックアウト価格(権利行使価格)が注文確定後に変更できないことも取引説明書に明記しています。

IG証券・FOREX.comで取引する場合は、新規注文の方式やノックアウト価格を変更できるかどうかを、口座開設前に取引プラットフォームや取引説明書で確かめておきましょう。

ノックアウト価格そのものの決め方については、損切り幅から逆算する手順をまとめた記事でも解説しています。短期売買にかぎらず、価格設定の考え方を先に押さえておくと発注の判断がしやすくなります。

短期売買を検討する前に確認しておきたいポイント

ここまでの内容を踏まえて、短期売買を考えているなら、口座開設前に次のポイントを確認しておくと安心です。

口座開設前のチェックリスト
  • 自分が使いたい発注方法(手動・自動化ツール・API連携など)が、取引したい会社の利用制限事由に触れないか
  • 取引ごとに発生するオプション料の実額を、発注前に取引プラットフォーム上で確認できるか
  • 新規注文が成行のみか、指値・逆指値も使えるか
  • ノックアウト価格を後から変更したい場合、対応できる会社かどうか

会社ごとに規約の書き方が違うんですね。自動化ツールを使わなければ、とりあえずは大丈夫そうかな。

そうですね。ただしFXTFのように、自動化ツールを使わなくても数秒間隔の反復発注そのものが利用制限の対象になる会社もあるので、「自動売買を使わないから大丈夫」と一律には言えません。取引を始める前に、自分が想定している発注頻度が各社の規約に触れないか、公式サイトで確認しておくのが確実です。

ノックアウトオプションの商品性そのものについて、損失が限定される仕組み以外の注意点も先に押さえておきたい場合は、ノックアウトオプションのデメリットをまとめた記事も参考になります。

ノックアウトオプションのスキャルピングに関するよくある質問

短期売買・スキャルピングに関するよくある質問をまとめました。

ノックアウトオプションでスキャルピングは禁止されていますか?

各社の規約には、短時間の反復発注や自動化された発注に関する定めがあり、内容は会社ごとに異なります。自分の発注方法が規約に触れないか、口座開設前に取引説明書や規約で確かめてください。

自動売買(EA)を使うとどうなりますか?

会社によって扱いが異なります。Plus500証券は自動売買取引システムの使用を明示的に禁止しており、違反時は口座凍結・利益の没収まで規定しています。IG証券は事前の書面承諾がない自動化ソフトウェア・アルゴリズムの使用を制限しています。FOREX.comは口座比較ページで「自動売買:不可」と案内しています。FXTFは、数秒間隔の反復発注や大量発注の分割繰り返しを利用制限事由として明記しています(「自動売買」という言葉ではなく、行為ベースの制限です)。

短期売買を繰り返すとコストはどのくらいかかりますか?

IG証券・FXTF・Plus500証券は、ノックアウトオプションの価格を「本質的価値+ノックアウトプレミアム」で説明していて、新規・決済のたびにこの価格で売買します。具体的な実額は原資産価格やボラティリティによって変動するため一律には示せませんが、往復の回数を重ねるほどオプション料の合計は積み上がります。

新規注文はどの会社でも成行だけですか?

FXTF・Plus500証券の2社は、新規注文が成行のみで指値・逆指値による新規発注はできないと公式に明記しています。IG証券・FOREX.comで取引する場合は、ノックアウトオプションの新規注文の方式を取引画面や取引説明書で確かめられます。

まとめ:短期売買は会社ごとの制限とコストを公式で確認してから

ノックアウトオプションで短時間の反復発注を考える場合に確認しておきたいポイントをまとめました。

この記事のまとめ

関連する制限:IG証券(無承諾の自動化ソフト・高速大量発注の制限)、FXTF(数秒間隔の反復発注・大量発注の分割繰り返しの利用制限事由)、Plus500証券(自動売買取引システムの使用禁止)、FOREX.com(口座比較ページの「自動売買:不可」)。性質の異なる制限が会社ごとに存在します。
コスト:IG証券・FXTF・Plus500証券は、価格を本質的価値+ノックアウトプレミアムで説明しています。取引のたびにかかるコストは、各社の銘柄詳細情報で確かめてください。
注文方式:FXTF・Plus500証券の2社は新規注文が成行のみで、ノックアウト価格は変更できません。IG証券・FOREX.comは、口座開設前に公式サイトで直接確認してください。

※本記事の内容は26年9月時点で確認できた公式の契約締結前交付書面・取引説明書・インターネット取引規則・公式サイトの案内にもとづきます。規約や条件は変更されることがあるため、実際に取引する前に必ず各社の公式サイト・最新の契約書面で確認してください。

会社ごとの規約の違いを踏まえたうえで、ノックアウトオプションとFXの違いを5項目で比べた記事も参考にしてください。

参考資料
証拠金取引約款 | IG証券
インターネット取引規則 | FXTF
FXTF GX取引説明書(店頭通貨ノックアウトオプション取引) | FXTF
取引説明書(Plus500トレーダー) | Plus500証券
口座比較ページ | FOREX.com

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